雙六手引抄10

№10  (←クリックすると底本画像が表示されます)

_●●●●●x○_____ 
_●●●●●x○_____ 
___●_●x______ 
______x______ 
______x______ 
1 2 3 4 5 6 6 5 4 3 2 1 
______x______ 
______x______ 
______x______ 
_○○_○○x○__○_● 
●○○○○○x○__○_● 
内                外 

▲重(しゆ)四 五(ぐ)四 重(てつ)五(く)をは 六ぢ 
 をさかるへし てきに 
        片(かた)六と 
        うたすれ 
        ば 四ぢの 
        はを 
        とられぬ 
        なり 
        これのみ 
        ならす 
        かやうの 
 ことおほくあるへし

[解説]
原文:▲重四 五四 重五をは 六ぢをさかるへし てきに片六と うたすれば四ぢの はをとられぬなり これのみならす かやうのことおほくあるへし 

直訳:重四 五四 重五をば、六ぢをさかるへし。敵に片六と うたすれば四ぢの 端をとられぬなり。 これのみならす かやうのこと多くあるへし 

意訳:44・54・55は、7ポイントをあけるべきだ。敵に6がらみを振らせれば、4ポイントのブロットをヒットされない。これだけではなく、このようなことは多くあるものだ。 

(語句) 
さかる…おそらく「さがる」だと思うが、ここではポイントを崩して一荷のまま進めることを指している。 
うつ…振る。プレイする。賽の目が出る。前述したように、「打つ」は「ヒット」ではない。 
とる…ここでは「とる」をヒットの意味で使っている。とられぬ=ヒットされない


 №10 解答図① (44の場合) 

_●●●●●x○_____ 
_●●●●●x○_____ 
___●_●x______ 
______x______ 
______x______ 
1 2 3 4 5 6 6 5 4 3 2 1 
______x______ 
__○___x______ 
__○___x______ 
_○○_○○x___○_● 
●○○○○○x___○_● 
内                外 


 №10  解答図② (54の場合) 

_●●●●●x○_____ 
_●●●●●x○_____ 
___●_●x______ 
______x______ 
______x______ 
1 2 3 4 5 6 6 5 4 3 2 1 
______x______ 
______x______ 
_○○___x______ 
_○○_○○x___○_● 
●○○○○○x___○_● 
内                外 


 №10  解答図③ (55の場合) 

_●●●●●x○_____ 
_●●●●●x○_____ 
___●_●x______ 
______x______ 
______x______ 
1 2 3 4 5 6 6 5 4 3 2 1 
______x______ 
_○____x______ 
_○____x______ 
_○○_○○x___○_● 
●○○○○○x___○_● 
内                外 

 「さかる」あるいは「さがる」は、(ポイントを) あける という意味かも知れない。

 この筆者はこの手の問題が好きで、考えてみればこういう問題は作り易い。 
 題意は、敢えて7ポイントを開けることによって63で打たれなくするということで、
3がらみ11通りが9通りになるということで、小差であるが無視はできない。正解と言ってよいと思う。 
 大差の問題は自明になってしまうし、セミプライムを自ら崩すというのは、思いつきにくい。問題にするだけのことはある。 
 繰り返しになるが、使える目は全て使うと言うルールが確認される。

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