雙六手引抄13

№13  (←クリックすると底本画像が表示されます)

__●●●●x●○___○ 
__●●_●x●○___○ 
_____●x______ 
______x______ 
______x______ 
1 2 3 4 5 6 6 5 4 3 2 1 
______x______ 
______x______ 
_____○x_____● 
_○○○●○x__○__● 
_○○○●○x__○__● 
内                外 

△四六をはふたはにひきか 
 かるへし何六ならは 
          ひきて 
          四ぢの 
          いしを 
          入へし 
          とかく 
          はに 
          引か 
          よし

[解説]
 まず、解説文冒頭の△が分からない。▲と同じなのだろうか、違うのか。その意味するところは何か。 
 次に問題になるのは「ふたは」である。№8で「ふたつは」は「二つ端」すなわち、ブロット2つと解釈した。「ふたは」もそうなのだろうか。
それとも一荷のことだろうか。ちなみに江戸時代後半以降に出てくる一荷という言い方は、江戸時代中期以前は出てこない。 
 その次に「引く」という単語をどう理解するかになる。用例ではミッドポイントから持ってくる例が多いので、それで解釈すると解答は以下になる。 

 №13  解答図① (ふたは=一荷の解釈で、64を振った場合。) 

__●●●●x●○____ 
__●●_●x●○____ 
_____●x______ 
______x______ 
______x______ 
1 2 3 4 5 6 6 5 4 3 2 1 
______x______ 
______x______ 
_____○x__○__● 
_○○○●○x__○__● 
_○○○●○x○_○__● 
内                外 

原文:△四六をはふたはにひきかかるへし何六ならはひきて四ぢのいしを入へし とかくはに引かよし 
 上記の解釈で訳すると 
直訳:四六をはふた端に引きかかるへし。何六ならは引きて四地の石を入るべし。とかく端に引くがよし。 

 あるいは、以下かも知れない。 

 №13  解答図② (ふたは=一荷の解釈で、64を振った場合。) 

__●●●●x●____○ 
__●●_●x●____○ 
_____●x_____○ 
______x______ 
______x______ 
1 2 3 4 5 6 6 5 4 3 2 1 
______x______ 
______x______ 
_____○x_____● 
_○○○●○x__○__● 
_○○○●○x__○_○● 
内                外 

 私だったら、こちらを選びそうだ。ランで勝っているので、手前外二地(11ポイント)のブロットさえ打たれなければこのまま勝てそうである。
筆者の意図は①②のどちらなのだろうか。

 №13  解答図?③ (ふたは=一荷の解釈で、63を振った場合。) 

__●●●●x●○___○ 
__●●_●x●○____ 
_____●x______ 
______x______ 
______x______ 
1 2 3 4 5 6 6 5 4 3 2 1 
______x______ 
______x______ 
__○__○x_____● 
_○○○●○x_____● 
_○○○●○x__○○_● 
内                外 

 何六の例として63を振ったとしよう。この問題図では「四地の石」は特定できるので、それを6と入れてみた。
がしかし、こんなブロットを三つも作るような手が正解とは、私にはとても思えない。 
 解説末文の、「とかく端に引くがよし」も何を言っているのか、現在の私には解釈できていない。

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