私の創ったゲーム
民話に著作者はいません。
民謡に作曲者はいません。
民芸に創作者はいません。
民舞に振付師はいません。
それらは、自然発生的にできるものです。
多くのトランプゲームもその作者は知られません。しかし作者の知られる作品より、民話や民謡が劣っているでしょうか。もちろんそんなことはありません。だから、私も名前を明らかにしたいとは思いませんでした。
私は、たくさんのゲームを創作したり改作したりしました。しかしそれを今までは、なるべく公表しないようにしてきました。それは面白いかどうか自分なりに確信が持てなかったのと、もし面白ければ人知れず残るだろうし、全ての民話の作者が多分そうであるように、それで満足だと思ったからです。
しかし、ここFGAMEだけで、私は自らの作法を公開しようと思いました。それは、そんな価値があるかないかはともかく、後世の研究者がもし興味を持ったときに、その資料を提供する意義があると思ったからです。なぜなら、私は一ゲーム研究者として、この世界において一次資料の乏しいことに、大変苦労させられているからです。私は、たとえつまらないものであるにせよ、私の創ったゲームの最も適格な一次資料提供者でしょう。だから恥を忍んで書くことにしたのです。
口開けて はらわた見せる 石榴かな
私は100種類ほどゲームを創ったり改作したりしました。そのうちで以下にその創作秘話(笑)を明らかにするゲームのリストを挙げます。
まずはトランプゲームに限定しましょう。
セカンド
ほかにも、イチ、テネシー、ファウンデーションなどたくさんありますが、そちらは気が向いたら発表します。
柏木では毎週水曜日の午後7時からトランプ・タロット・ドミノのゲーム講座をします。早速明日からです。これはもう少し専門的な、たとえばスカートやタロットのゲームを覚えたい人のためのものです。でもここは違います。ここはむしろゲームを創ってみたい人とか、ゲームを違う側面から味わってみたい人のために書くのです。もちろんゲームをやってみることが前提なので、プレーされることは大歓迎なのですし、やってほしいのですが、普通は読めない「どうやって作ったのか」「何を意図して作ったのか」が読めるコーナーにするつもりです。それを私は初めて試みるのです。
私は、ゲームを遊ぶ→ゲームを教える→仲間を作る→ゲーム会を組織する という流れと平行して ゲームを遊ぶ→ゲームを味わう という流れがあると思います。
さらに、→ゲームを評価する→ゲームを作る、となる人もいます。これらはゲーム文化の成熟度に伴って進みます。ともにゲームを違った側面からも、噛みしめていきましょう。
(ゲームフォーラム@niftyより転載)