雙六手引抄4
№4 (←クリックすると底本画像が表示されます)
_○●●●●x●_____
__●●●●x●_____
______x______
______x______
______x______
1 2 3 4 5 6 6 5 4 3 2 1
______x______
______x______
______x______
○_○○○○x○○___●
○●○○○○x○○●●_●
内 外
五六重(てう)六をは
さして
まへを
わりて
かけへし
[解説]
原文 五六重六をばさしてまえをわりてかけべし (濁点を補っている)
直訳 56・66は、逃がして割ってヒットすべき。
意訳 56・66は、逃がしてから割ってでもアタックせよ。
№4解答図① (白が66を振った場合)
__●●●●x●○____
__●●●●x●_____
______x______
______x______
______x______
1 2 3 4 5 6 6 5 4 3 2 1
______x______
______x______
______x______
○_○○○○x○____●
○○○○○○x○○●●_●
内 外
手石●
№4解答図② (白が65を振った場合)
__●●●●x●○____
__●●●●x●_____
______x______
______x______
______x______
1 2 3 4 5 6 6 5 4 3 2 1
______x______
______x______
______x______
○_○○○○x_○___●
○○○○○○x○○●●_●
内 外
手石●
戦略的には問題がないだろう。6はプライムを抜けるこの一手、残りの5や6は、やはりアタックだろう。
11通りのリターンヒットは怖いが、淀めば(ダンスすれば)蒸し勝ちも狙える。尤もこの時代に「蒸し勝ち」があるかどうかは、検証が必要ではある。
さて、ここで出てくる動詞は、さす、わる、かける、の三つだ。
「わる」と「かける」は№3のときと矛盾はない。特に「かける」は、現代語ではこうした意味では全く使わないので注意が必要である。
更に重要なのは「さす」で、ここではエスケープするに近い使い方である。この用語も重要なので、これからの検証が必須だ。
現代日本語では例えばバックマンをエスケープするときは、「逃がす」ぐらいが普通であろう。「さす」とはまず言わない。