雙六手引抄3
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●●●___x_____○
●●●___x_____○
●●●___x______
●●●___x______
●●____x______
1 2 3 4 5 6 6 5 4 3 2 1
______x______
______x______
○○_○__x______
○○○○_○x______
○○○○●○x______
内 外
なに一をはひきてわりて
かけよ。かやうにうたざれば
てきのた
かめのと
き まく
るなり
さいわろ
くて
おりて
あたり
たりとも
おりむ
かふへし
[解説]
私の解釈で意訳してみます。
①何一をば、引いて割ってかけよ。かように打たざれば、敵の高目のとき、負けるなり。賽悪くて、下りて当たりたりとも、おり向かうべし。
言わんとすることは手前内六地(6ポイント)を割って、手前内五地(5ポイント)の●を打て(ヒットしろ)ということであろう。
そうでないと大きな目でこの●が逃げ出した時、負けると言っているわけだ。ピップは、●47に対して○65だから、
これは妥当な考え方と思われる。ギャモン以上にピップカウントがシビアな雙六ではなおさらであろう。
②1がらみを振ったら、割って打つべきだ。そうでないと敵が大きな目を振れば負けてしまう。ダイスの目が(敵に)よくて、
リターンヒットされても(更に打ち返しもあるので)こうするべきだ。
「なに一をはひきてわりて かけよ。かやうにうたざればてきのたかめのときまくるなりさいわろくておりてあたりたりともおりむかえへし」
この文から[動詞]を抽出すると、
なに一をば[ひき]て[わり]て [かけ]よ。かやうに[うた]ざれば、てきのたかめのとき[まくる]なり。さいわろくて[おり]て[あたり]たりとも、[おりむかえ]べし。
ひく…ここでは「ミッドポイントから1個進める」くらいの意味で使っている。現代でも同様に使う
わる…スプリット 現代でも同様に使う
かける…ヒットする アタックする
うつ…プレイ ヒットという意味でも使う
まくる…負ける
おりる…スタックから落とす エンターの意味でも使う
あたる…ヒット(される)
おりむかう…はっきりしないが「リターンヒットを狙う」くらいの意味か。
ここで重要なのが「かける」である。これは「ヒットする」、「アタックする」の意味でつかわれているようである。今後の解析で追及したい。