私はいかにして五人麻雀を作ったか
たまにはゲームのことも書けというリクエストがあるので、土日は時間のないこともあって、
簡単に麻雀について書く。
最初に多人数麻雀の発想を得たのは20年以上も前だが、実現したのは
10年ぐらい前だろう。初めは(旧)五人麻雀を考えた。発想の元は花麻雀である。
日本では麻雀は盛んなゲームで、人口は少なくないが、ルールはほぼ一つである。カードゲームの常としてバリエーションは多く、歴史的にも二十二、完先、ありあり、ブー、中国ルールなどの変遷はあっても、基本は変わらない。いわゆるサンマを除けば、みな四人でやるラミー系ゲームだ。
ところで現行の麻雀(清麻雀=チンマージャンと言う)では、王牌という使わない牌がある。ドミノやジンラミーのアンタッチャブルに当たるが、これらが2枚程度なのに麻雀では14枚もある。五人目のプレーヤーなんて言われる。では、王牌をなくして五人でやったらどうか。その場合問題は五人目の風牌だ。そこで花麻雀を思い出す。清麻雀では136枚の牌を使うが、花麻雀では春夏秋冬梅蘭菊竹の8枚の花牌が加わって、144枚を使う。これを春夏秋冬だけにすれば140枚で、これは5の倍数である。四枚の花牌を五人目の風にすればよいのである。槓の場合の補充牌は、次の自摸牌を持ってくればいいだけのことだ。
早速、これでやってみた。四角い卓の角に私が座った。初めはドラなしで、全てを自摸牌とした。だがやはりドラがないとつまらない。そこで王牌を二枚とした。上がドラ標示牌、下が裏ドラ指示牌である。その直前の牌が海底牌となる。
やったらゲームになった。四人より回りが遅いので、面白いとまでは言えないが、決してつまらなくはない。フェアリー感覚横溢でなかなかよろしい。
実戦の中で、大吃小吃や、場二千四百、一本場四百などのルールも整備された。点数は、初めは誰が上がっても四等分とした。これは麻雀の点数は倍々なので、4で割る計算は簡単だからだ。だが、親が単なるダイス振り役ではつまらないという声が出て、現行の「子の自摸のみ、25%お得」ルールとなった。それ以外は現行の清麻雀と同じ点になる。親の自摸あがりは、単純に四等分する。(親満は、三千点通し。)
こうして、うまく五人麻雀が成立すると、私は正五角形の麻雀卓を作ることに思い至った。いろいろ探したあげく、その名も六角堂というところに頼んで、正五角形の卓を作ってもらった。四万五千円かかった。
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