雙六手引抄12

№12  (←クリックすると底本画像が表示されます)

●●●●●●x______ 

●●●●●●x______ 

___●_●x______ 

______x______ 

______x______ 

1 2 3 4 5 6 6 5 4 3 2 1 

______x______ 

_○○___x______ 

_○○___x______ 

_○○○_○x○_____ 

○○○○_○x○_____ 手石● 

内 外 

四三 重四にはむねを 

あけて 

五ぢ 

六ぢに 

をけは 

一ちの 

はを 

とられ 

ぬなり 

かやうの 

ことはおほくあるへし

[解説]

№12 解答図① (43の場合) 

●●●●●●x______ 

●●●●●●x______ 

___●_●x______ 

______x______ 

______x______ 

1 2 3 4 5 6 6 5 4 3 2 1 

_○○___x______ 

_○○___x______ 

_○○___x______ 

_○○○__x○_____ 

○○○○__x○_____ 手石● 

内 外 

原文:四三 重四にはむねをあけて五ぢ六ぢにをけは一ちのはをとられぬなり かやうのことはおほくあるへし 

直訳:四三 重四にはむねをあけて五地六地にをけは一地のはをとられぬなり かやうのことはおほくあるへし 

確かに61では打たれなくなったが、解説の文はイマイチ分からない。 

№12 解答図② (44の場合) 

●●●●●●x______ 

●●●●●●x______ 

___●_●x______ 

______x______ 

______x______ 

1 2 3 4 5 6 6 5 4 3 2 1 

_六____x______ 

_○○___x______ 

_○○___x______ 

_○○○__x○_____ 

○○○○__x○_____ 手石● 

内 外 

上図中「六」とあるのはそこに全部で六個あるということで、位置を表す数字とまぎれないように漢数字にした。

古式図で一カ所に11個以上もあるような図は見たことがないので、丁度良いだろう。 

これでも61では手前内一地の端(ブロット)はヒットされないのは確かだ。

インナー、特に重要な6ポイント(手前内六地)を開けた方が安全という例である。ただし51ではやはり「取られる」だろう。 

直訳:四三、重四にはむねをあけて五地六地にをけば一地の端を取られぬなり。かやうのことは多くあるへし。 

「むねをあける」が6ポイントクリアを意味しているのは、恐らく間違いのないところだろう。だが次の「をけば」が分からない。ここは「あければ」であるはずで、 

「四三、重四にはむねをあけて六地をあけば一地の端をとられぬなり。」 

ならよく理解できるのだが、そうでないのは私には謎だ。「あけ」が重なるので、避けたのだろうか。 

能見さんの作った儀礼文化学会の資料には「大きい方で出ないとならない」という、典拠不明のルールが書かれているが、そのようなルールがあったのだろうか。 

あと些細なことだが、6個以上のスタックも(ルール上)許されているのが確認できる