第2回 ジャパニーズ・ルー
大勢で遊ぶには最適なゲームです。一応二人から十人までできますが、最低でも六人、できたら七人は欲しいですね。
このゲームは、イギリスのルーに、日本の八八の「出下り」のルールを加えたもので、予想もしなかったよい効果が生まれました。
完全なオリジナルではないのですが、よい出会いが果たせて仲人としては満足です。
別に日本を背負って立つ気もないのですが、まさか「ルー」と名乗るわけにもいかず、「ジャパニーズ」ルーとしました。ご理解ください。
予め、全員に同数のチップを配っておく必要があります。一人白チップ15枚、赤チップ15枚ぐらいは欲しいです。赤は白五枚分なので、90持ちですね。
ディーラーは、1ディールごとに時計回りに交代し、一巡したら終了です。例えば8人いれば8ディールですが、延長を1ディールやることもあります。
まずディーラーはポットに5チップ出し、各自に5枚ずつの手札を配り、残った山の一番上をめくって切り札を決めます。
この切り札決定カードのスートが切り札となりますが、この決定カードを含めて山札はこのディールでは使いません。
配られたら、全員手札を見て、ディーラーの左隣から一人ずつ「出る」か「下りる」かを宣言して行きます。
出る場合は何もしないで「出る」と言うだけでいいのですが、下りる場合は、5チップをポットに払い、手札を伏せて捨てて、その回はプレーには参加しません。
この「下りるときに払う」つまり「下り賃」という発想は、八八のもので、元来のトランプゲームにはないものだと思います。
ディーラーまで出下りを宣言したら、プレーに入ります。ただし一人を除いて全員下りたら、その一人がポットを総取りしてそのディールはプレーせずに終わり、
ディーラーを左に交代して次のディールになります。二人以上が出ていれば、ディーラーの左隣、
その人が下りていればその左(出ている人の中でディーラーの左に一番近い人)が、オープニングリードをします。
後は普通のトリックテーキングを5トリックしますが、1トリック勝つごとに勝者は、ポットのチップの五分の一を手に入れてから、次のリードをします。
5トリック終了時に、ポットのチップはなくなるはずです。このとき、出ている人の中で1トリックも取れなかった人を、「ルー」と呼びます。
ルーの人は次のディールの最初に、ポットに10チップを払わねばなりません。
最終ディールにルーが出た場合は、一番最初のディーラーが延長戦のディーラーをします。この場合はディーラーはポットに5チップ払いません。
出下りもなしで、全員出ます。ルーの罰点もなく、要するに直前のディールのルーの罰点の争奪だけをするのです。
こうして最後に一番チップを多く持っている人の勝ちです。
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ジャパニーズルー
ジャパニーズルーも、イギリスのルーと日本の八八の出下りを結びつけたゲームです。
まずルールですが、人数は6人以上は必要です。できたら8人ぐらいの方が面白いとおもいます。10人までできます。
使うのはトランプ1組52枚です。チップがいります。白一人20枚、赤一人10枚、青一人3枚程度がいいでしょう。
白1に対し、赤は5、青は10の価値です。一人100チップ持ちということですね。
これは切り札のあるトリックテーキングゲームで、ランクは至って普通のAKQJ1098765432の順です。
まずディーラーを決めます。ディーラーは時計回りに左へ左へと変わっていきます。ディーラーが一巡あるいは二巡したらゲーム終了で、チップをより多く稼いだ人の勝ちです。
ディーラーはまず場に5チップ払い、一人一枚ずつ5周、一人の手札が5枚になるように配ります。そして一枚を場に開けて出します。
これが切り札スートを決定します。その表示札はこのディールでは使いません。切り札を決めるだけです。
そうしたら各自手札を見て、ディーラーの左隣から順に「出る」か「下りる」か言っていきます。
出ると言った人はプレーに参加し、下りると言った人は場に5チップ払って手札を伏せて捨て、そのディールは見物人となります。
こうしてディーラーまで出下りを決定したら、ディーラーの左隣の人がリードして、5トリックのプレーを開始します。
なおディーラーの右まで全員が下りたら、チップはディーラーの総取りです。いやディーラーに限らず、一人を除いてみな下りたら、残った一人がポットを全て取るのです。
二人以上が出れば、プレーに入ります。最初のリードはディーラーの左隣がしますが、ディーラーの左隣が下りている場合は、さらにその左隣がリードをします。
その人も下りていれば、さらに左隣がリードをします。以下同様です。
プレーは通常のトリックテーキングプレーの通りですが、プレーヤーは1トリック獲得するごとにポットのチップの5分の1を手に入れます。
そして次のリードをします。5トリック終わったとき、出てプレーしたのに1トリックも勝っていないプレーヤーは、「ルー」と呼ばれ、罰として場(次のポット)に10チップ出します。
最終ディールでルーが出たら、例外的に延長戦をします。次のディーラーは場に5チップ出さずに配り、全員が出ます。そしてその回はルーの罰点がありません。
つまり延長戦は、前回残ったチップの争奪をするためだけのものです。
ルーは、オリジナルなアイディアはないのですが、日本とイギリスのアイディアの幸せな出会いと自賛しています。
参加するのにアンティを払うというのは向こうの自然な感覚でしょうが、下り賃という発想はなかったと思われます。
日本の八八は、つまらない手で出ると火傷を負うので相対的に安いチップを払って下りるわけです。
これとランタルーの、罰則を組み合わせたのは、偶然とは言え秀逸なアイディアになったと思っています。
(ゲームフォーラム@nifty:草場純さんの発言ログより転載)